プーケットベジタリアンフェスティバル、はじまる!23時45分!九皇大帝のお迎え
お祭りは好きですか?
私はお祭り大好きです。日本の実家でも大きなお祭りがあって、小さなときから魅了されていました。
プーケットに来たときは、ビーチリゾートなので、歴史のあるお祭りなんてないと思っていました。ても、ベジタリアン・フェスティバルという、スーパーナチュラルな奇祭に出会えたのです。
このお祭りは東南アジアの華僑が信仰する『九皇大帝』の祭り。タイではキンジェー(ベジタリアンフェスティバル)と呼ばれ、プーケットが最も有名です。
『九皇大帝』はキュウオンと呼ばれる海の神様です。祭りの起源は今から約200年前、プーケットが錫鉱で栄えていた頃、旅回りの中国歌劇団が得も知れぬ病気にかかり、彼らは神に祈りを捧げ菜食を続けると、皆完治した。それを知った住人たちが菜食の習慣を始めたというのがその起源といわれ、祭りは陰暦9月に、9日間で開催されます。
プーケットはタイの仏教寺よりも中国神社の数が多く、この祭りの間、各種儀式を執り行う中国神社は25もあります。信者は祭りの間、菜食を通し、以下の十戒を守ります。
ベジタリアン・フェスティバルの10のルール
1.期間中は身体を清潔にする
2. キッチン用具を清潔にし、菜食をしない人とは同じ食器を使わないl
3.期間中は白を着用
4.肉体的にも精神的にも行儀よく振る舞う。
5. 肉を食べない
6. セックスをしない
7. 飲酒しない
8. 喪中の人は祭りに参加しない
9. 妊婦は祭りで行われる儀式を見ない
10. 生理中の女性は儀式に参加しない
祭りの見所は神が降りたといわれるマーソンたちの苦行。マーソンは、その身を神に捧げた人のことで『神々の馬』という意味です。とくに街を練り歩く行進では、頬に鉄串などを刺して歩きます。マーソンはトランス状態にあるためか、常に首を振り、目はどこか別の次元を見ているかのよう。自らに課す苦行では神が降りているため、痛みはないといわれています。
その他、刃が付いた梯子上り、そして火渡りなども行います。時々、動物や老人、赤ん坊を思わせる振る舞いをするマーソンがいるが、それはそういった神が入ったかららしい。神社に戻って金串を抜いた後のマーソンを見たことがあるが、出血もたいしてせず傷口の小ささにもびっくりしました。
この21世紀の時代に、平然と『神様が降りる』という現象を目の当たりに見て、それが多くの人に普通に信仰されている。これは驚くべきことではありませんか?!
そして、9日間という長丁場のお祭りの間、昔から続く、数々の儀式は、スーパーナチュラルな世界で、かつ整然と執り行われていることに、私はものすごく魅了されています。
さて、昨日の初日は神様をお迎えするためのポールが各神社に立てられ、深夜23時45分から九皇大帝、そして最上の神と呼ばれる玉皇大帝をお迎えする儀式が執り行われました。
お迎えの儀式。祭りの間、九皇大帝は遠くに見えるポールの竹竿にぶる下がっている三角の灯明にいるといわれています。
祭りに招待される最上の神といわれる玉皇大帝は、ちょっと見える黒い旗に包まれて神社内に運ばれます。
こちらが玉皇大帝の祭壇。奥には、この祭りの間だけ開かれる九皇大帝のための部屋がありますよ。
私は住んでいるエリアがカトゥという場所で、そこの神社が祭りのオリジナルといわれ、昔ながらの儀式の形を踏襲しているといわれています。昨日はそこでお迎えをみていましたが、はっきりいって、厳かですが地味です。
タウンのチュイトゥイ神社がプーケットでは最大規模のマーソン(300人ぐらい)がいて、その財力により、派手なパフォーマンスで儀式を執り行います。信者も多いので、神社はいつもめちゃ混み。メディアはこの神社を取材することが多いです。
下記にはチュイトゥイの初日のニュース。
私にとって、ベジタリアンフェスティバルは、スーパーナチュラルな世界に浸る、ベジタリアン料理を楽しむ、という2つの楽しみがあります。とくに不思議が大好きです!
このブログでは祭り期間中、その一端を紹介していきたいと思います!